寿司を食えないなんて人生の半分は損してるから本当に美味い寿司を食わせてやるよ

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寿司だ。

 このブログが映画感想ブログだと思っていた方は驚くかもしれない。そんなことは関係ない。寿司屋に行くのである。

 ある日のことだ。 寿司嫌いだと思っていた友人が「最近刺身を食べられるようになった」と報告してきた。寿司好きな私は、友人と一緒に寿司を食べに行けるチャンスがあるかもしれないと喜び、今度お寿司を食べに行こうと誘い、何を食べたか聞いた。友人は「いいよ。食べたのは赤とオレンジと白だよ」と答えた。 私は二十数年間生きてきたが、寿司ネタを色で判別している人に会うのは初めてだった。

 聞き込みの結果、赤はマグロ、オレンジはサーモン、白は多分鯛だったのではないかという結論が出た。味は生魚の味がして、特においしくもまずくもなかったとのことだ。また、一度100円回転寿司食べたオレンジ(多分サーモンのことだ)は噛んでも噛んでも無くならなかったらしく、実はホルモンだった説まで浮上した。食べられることは食べられるが、あまりいい思い出はなさそうだ。

 私は人半本美(「〇〇を食べないなんて人生の半分は損してるよ。本当に美味しい〇〇を食べたら変わるよ」という行為、行為をする人)にならないよう注意しながら「本当に美味しいお寿司を食べたら変わるよとは言わないけど、ハズレのお寿司を食べて嫌いになっちゃったら勿体ないかもね」と言った。「ああ〜〜!そこまで言うなら仕方ないなあ〜!寿司を食べないなんて人生の半分は損してるって言われたらなあ〜!本当に美味しい寿司を食べれば変わるって言うんなら、美味しい寿司を食べさせてもらいましょうかねえ!」とんでもない女だ。何はともあれ、我々は寿司屋へ行くことを決めたのだ。

 

 後日、我々はとある回転寿司屋へ向かった。私はこれから寿司を食べられる喜びと、友人が寿司と出会う期待で胸がいっぱいだった。友人は寿司のことよりもその前に見た銀魂の映画で河上万斉が優しかったことで胸がいっぱいらしく、店へ着くまで終始、河上万斉のモノマネをしていた。

  寿司屋へ到着した私たちは、友人が食べられそうな寿司ネタを話し合っていた。「まずはサーモンを食べたほうがいいよ」「ええ!?最初からオレンジを?オレンジはまだ早いですよ」怖気付いた友人は玉子を注文していた。そして、私が食べているエンガワを見て「それは誰のエンガワ?」と、エンガワを取られた魚の心配までしはじめたのだった。 

 満を持して友人がサーモンを食べる時が来た。恐る恐るサーモンを口に運ぶ友人。我々に緊張が走った。「どう?」私が尋ねると「うん。ああ。うん。前よりは噛める」噛めたらしいが口には合わなかったようだ。

 続いてエンガワ、蒸しエビなど、比較的ポピュラーな寿司ネタを勧めるもあまりいい結果ではなさそうだった。

 友人はワカメの味噌汁を飲み、「河上万斉ってさあ…」と、河上万斉が優しかった話をする構えに入っていた。河上万斉の何がそこまで彼女を駆り立てているのだろう。友人は河上万斉に金を借りているか、弱みでも握られているに違いない。

 私はそんな友人と河上万斉を横目に寿司を食べまくり「シメサバとイワシ、〆に食べるならどちらか」という選択に悩んでいた。そして、友人に「どっちも食べなよ。青魚は青だから多い方が綺麗だよ」と謎の助言をされ、結局どちらもおいしく食べて帰った。

 この「友人に寿司を食わせようの会」で私が学んだことは、「本当に美味しい〇〇を食えば変わることはあるかもしれないが、それよりも好きなものを食べた方がいい」という事だ。本当に美味しいものは本当に美味しいが、好き嫌いの壁を超えられない場合もある。

 今回は私と友人、どちらも乗り気の企画だったが、基本的に親でもない人間が他人に嫌いなものを食べさせる必要はない。ワンクリックで世界中の食べ物が手に入る時代だ。寿司が好きな人は寿司を食べればいいし、パクチーが好きな人はパクチーをバケツ一杯食べればいい。

 人はいつ何が起きて死ぬかわからないんだから、苦手なものがあることを人生の損とするよりも、好きなものを食べて得をしていきたい。そんなことを思いながら、私は友人に「今日はどうだった?」と尋ねた。

 友人は「河上万斉が何故か銀さんに優しかったの本当面白かったよね」と言った。

 

  というわけで今回のオススメ映画は『銀魂2 掟は破るためにこそある』です。